株式会社嶋﨑石油

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「神旅」のはじまりは②・・・奥の宮

2018.02.03

新幹線が岡山駅に到着し、我々は在来線に乗り換える。JR津山線快速で津山行きに乗車する。2両編成であった。

津山駅に近づくと急に町が開けてくる。山間部だが中国自動車道が通り交通の便は良いのだ。

 

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津山駅で途中下車し、45分後に出発するJR因美線始発に乗車し美作加茂(ミマサカカモ)駅で下車する。駅構内には小さなセブンイレブンがありお弁当を買う事が出来る。構内で帰りの新幹線の切符も買える。頑張れば駅前の食堂で津山名物ホルモン焼きうどんが食べられる。これはかなり美味しい。

 

1両編成のワンマンカー。途中から加茂川に沿って単線をゆったり上る。津山の町とは打って変わってのどかな原風景が広がり続ける。土地柄林業が盛んであった。林業は日本のどこでも衰退している。人の気配が少ない割に家々だけが立ち並ぶ光景だ。

 

前もってタクシー会社には予約を入れてあり、到着10分前には確認の電話を入れた。不便なところであるから、事前に準備は必要だ。

 

美作加茂の駅に到着すると、一台のタクシーが待っていてくれている。帰りのJRは、一時間ちょっと。目的の地で一時間ほど滞在出来る。

年配の運転手さんが、飴とサムハラについてまとめてあるコピーの冊子を渡してくれた。説明を聞きながら我々は小さな山に向かった。期待に胸は膨らむが、いや何も起こりはしないだろうと、高をくくりながら・・・。

 

著書で書かれてあった順路で、隣のお寺にお参りをして、細い通路を抜けて旧奥宮と展望台に向かった。その時すれ違う人は一人だった。境内は無人。初めて来たということで運転手さんはずっと待っていてくれた。夏の展望台は草たちに活力があって息をするのがすがすがしい。この地に似つかわしくないこの展望台は、まるでUFOでも呼ぶ為に建てたように感じてしまう。

 

少し離れた道を戻る。小さな鳥居が見える。その奥に小さな奥宮がある。

 

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左端の幣(しで)が取れているように見えます。

初めて訪れたサムハラ神社奥宮。2016年8月17日

 

人の良さそうな運転手さんは離れたところで我々を見ていてくれていた。あらかじめ少々変わった作法で行いますのでと断りを入れておいた。

 

まず、二人が横に並び一礼をして「龍神祝詞」をあげた。次に松尾君を先に参拝をしてもらった。今日はずっと風が吹かない。奥宮に垂れ下がる幣(シデ)も揺れないし、回りの木々も微動だにしない。幣は本来4枚たれている筈だが左端の一枚が無くなって、三枚の幣が垂れている。

彼も二礼四拍手一礼で行ってくれた。

 

次に私の番。力を抜いてきょろきょろせずに立った。いよいよだ。

所作を行い始めると、どうだろうゆっくりと真ん中の幣だけが立ち上がりおおよそ90度の状態を保ちながらほとんど揺れない。

黒目はそのままにして、所作の間中まるで白目で見るかのようにその幣を見ていた。

 

「え、これか!」

 

・・・しだいにこう思うようにもなっていた。

「でも・・・これだけのことか」と。

 

二礼四拍手一礼を終了し頭を上げていくのと同時に幣は下にゆっくりと降りた。

私の所作と寸分のタイミングを違わずに、同時に始まり同時に終わった。

うなってしまうほどに見事に一致していた。感動した。

でも、神技とはこれほどのものかと思うのと同時に、意外とこれだけのものかとも思えた。後ろに下がり振りむくと、運転手さんは笑顔で私にこう言った。

 

「サムハラの神様が、『よう来た』と出迎えてくれましたな!」と、嬉しそうに私に話しかけてくれた。

 

私は「はいっ!」と答えた。

 

その不思議な出来事は、第三者に目撃されていたのだ。ただ、隣の松尾君に確認すると「えっ?」と言って、案の定彼だけは何も見ていなかった。

 

 

私は案外冷静だった。

所作の間、幣の様子を感じながら、私は胸椎5番の強い痛みと息苦しさが消えることを願っていたのだ。長年どんな治療をしてもこの痛みはずっと取れない。胸椎の5番の痛みを象徴にし、同時に全身に及ぶ激しい天気痛が治ることを願ってこんなに遠くまで来たのだ。幣が迎えてくれただけで、神が迎えてくれたかどうかは定かでは無いではないか。

 

暖かく色々と話しかけてくれる運転手さんは、奥宮の周辺で強い力を発する石があるそうですよと言って、我々と祠周辺の小石を見て回った。

敷かれているのは砕石だ。以前、ダウジングをしてオーラの強い石を探し出し、病気の友人に渡すのだと言ったお客さんがいたそうだ。

そういう話を聞きながら、三人は小さな祠を一周して奥宮に向かって右側に立った。有名な指輪の話になった。その時だった。

 

 

私が、“なぜだか指輪が手に入りそうな予感がする”ことを話そうとした時、突然胸に何か張り付いた感じがして、ぎょっとなった。

直径10㎝ほどの大きさの丸い何かが服を通り抜けて張り付いた。ちょうど痛む胸椎の5番目に張り付いている。正確には張り付いたのでは無かったかもしれないが、入ってきたと言うより張り付いたといった方が感覚としては正確だ。まるでウルトラマンの胸のカラータイマーのような感じで。アイアンマンの胸の電池のようで。

 

気がつくと、さっきまで痛んでいた胸椎がまったく痛まないし息苦しさも無くなっている。

私は笑いそうになった。

 

 

これだ!

 

と思ったが、誰にもそのことを打ち明けなかった。ずっと張り付いた感じと、長い間苦しんでいた重荷が暖かく溶けていくような幸せな感触を感じていたかった。人に話した途端不思議な効力が何も無かったかのように消えていく心配もした。

 

嬉しさと不思議さとをいだきながら、タクシーで美作加茂駅に送ってもらった。別れを告げ駅舎で電車を待った。駅からサムハラの展望台と小山が見える。少々汗ばむ寂れた駅の夏の昼さがり。

松尾君は退屈では無いだろうか・・・

 

 

津山駅についてまた待ち時間が出来る。セブンイレブンで、赤ワインとチーズとハムなどを買い座席を確保し小さな酒盛りをした。一時間を超えて、張り付いた感触は消えていた。痛みもすっかり取れている。彼にそのことをようやく伝えた。分かってくれたであろうか。

 

赤ワインをつぎ会いながら、初めての驚きと感動を味わった。

不思議な二つの出来事が起こった。一つ目は視覚に現れた。二つ目は、触覚と同時に痛覚に感じられた。

 

著書に実名で登場する方々がいる。その中の一人に再び会おうと思った。

フクチャ氏である。別名麻布の茶坊主さん。

 

来週の25日は、海野君と大阪に有るサムハラ神社と京都の鞍馬寺へ行く事になっている。何かが起こりそうな気がする。

 

 

その夜新幹線は大変混雑していた。二人は、新幹線の中で買った冷たい弁当を食べた。伊勢中川駅に到着する頃は、19時を過ぎている。

 

 

指輪は、手に入るのだろうか?

不思議なことは、まだ起きるのだろうか?