真珠湾 「リメンバー・パールハーバー」は本当か?
随分前の話になりますが、このような内容の提言書作成に加わったことがあります。その一部を紹介しましょう。
安倍総理大臣は今年の12月25日に真珠湾を慰霊するそうです。
それまでにこのHPが間に合うかどうかは分かりませんが、真珠湾について少し触れておきたいと思います。
上記の私が担当した箇所は文章のつたなさはありますが、それなりに出来る範囲の取材も行って慎重に書いたものでした。
2000年7月の出版間近の5月、ハワイに出かける機会がありました。当時の日本はまだ景気も上々で、招待旅行も派手でした。どちらかというとハワイには乗り気ではありませんでしたが、オプショナルツアーに真珠湾ツアーがあったので参加した次第です。
オプショナルツアーの現地ガイドさんは、日本語が上手な背の低い小太りでたいへん陽気な女性でした。私は、ひそかに「陽気なルーシー」と名付けていました。バスの中は楽しく、絶えず大盛り上がっていました。
真珠湾に近づくと日本人への心得を説明し始めました。 その時、彼女の表情からすっかり陽気さは失せています。
アリゾナ・メモリアルに入るときは騒がないで欲しい、アメリカ人の気持ちを察して入ってくれるよう重ね重ね注意しました。
私は、提言書にも書いた内容、学校で「リメンバー・パールハーバー」は今も教えているのかと質問しました。ルーシーは、陰を帯びた表情で「はい」と深くうなずきました。その表情に非常に重いものを感じました。
メモリアルに入りアメリカ人とすれ違う時、小太りで小柄なルーシーは、そこまで体を小さくするかと思うほど緊張して小さくなって、我々を誘導しました。そしてアメリカ人の妨げにならないように細心の注意を払っていました。
”ここが一番緊張する!”、ルーシーはそう言いました。
私は気づきませんでしたが、きっと周囲からは敵愾心(てきがいしん)のある目で見られていたのでしょう。
当時の写真がどこを探しても見つからないのが残念です。
2000年の後も続々と新事実が分かってきました。
アメリカ大統領であるルーズベルトは、アメリカ国内の厭戦気分をなんとか払拭し、戦況が不利なイギリスを助けるためドイツとの戦争に早く参加したかった。その口実を、ドイツの同盟国である日本との開戦に求めました。日本と正式に開戦すれば、次は堂々とドイツと戦火を交えることが出来るからです。
幕末の砲艦外交の頃から、大東亜戦争。その後の占領政策まで一直線に繋がっているのではないでしょうか。
アメリカの開拓史や、侵略を繰り返してきた世界史から見たほうがよく分かります。
リメンバー・パールハーバーの言葉には、アメリカ人に真実を考えさせないための救いの呪文が含まれていると思います。
原爆を落として国際法違反を犯してまで無辜の民を虐殺した責任は、日本の側にこそあるのだから。卑怯な奇襲でハワイの軍事基地を攻撃した日本軍に対してアメリカ国民は少しも責任を感じる必要は無い。むしろ原爆があったおかげで戦争を早く終結させることが出来た。アメリカこそ悪を懲らしめる、誇り高い正義の国なのだと信じようとしているのです。
軍人同士が戦う軍事行為と、軍人が無辜の民を虐殺するという国際法違反の行為を、わざと一緒くたにしないと彼らは正当性を持てないのだ。完全に理性が崩壊していないか。日本人もそのことをよく分かっていないといけないと思います。
アメリカ人にとって、未だに重油を浮かび上がらせる真珠湾のメモリアルパークは、演出された大義の場であり、聖なる永遠の拠り所なのではないでしょうか。
ただ日本が勝った場合も、アメリカと同じようなことをしていると思いますが・・・
かの国の英霊にも心を込めて献花することは大切なことです。
広島で献花したオバマ大統領の一連の流れなのかも知れませんが、今後両国がよりよい関係性を成長させることを期待します。?