【悪質な訪問販売】 再掲 ・・・・・ 色々な転換業者が増えています
関東周辺では過去※に「LPガスの訪問販売」のトラブルが続出したため、三重県警察も周知に乗り出しています。過去には逮捕者まで出しています(後方の神奈川県チラシに掲載)。
すでにお配りしてきた三重県警察・三重県LPガス協会発行の「ちょっと待った LPガス勧誘」や、下に紹介しました国民生活センターHPの「見守り新鮮情報 プロパンガス」をぜひお読みください。全体像が理解できます。
★取引の契約は、お客様の自由意思によるものです。慎重にご対応ください!
独立行政法人国民生活センターからの注意喚起 「プロパンガス会社を変更する時は慎重に!」(見守り新鮮情報 2019.03.19公表)は、こちらから
http://www.kokusen.go.jp/mimamori/mj_mailmag/mj-shinsen332.html 重要
※関東で悪質な訪問販売が始まったのはいつから? 当時の苦情の内容・件数は? (2009.07.09公表 報道発表用資料含む―PDF)
http://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20090709_2.html こちらは削除されましたので下から
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※なお、当内容は弁護士による監修のもと編集し公開しております。
内容についてのお問い合わせは、書面でお送りください。当社弁護士と直接やり取りしていただきます。
新聞社等並びに関係省庁からの取材は事前に電話連絡ください。出来うるだけ対応させていただきます。
今回の内容は、2019年8月~11月までの情報です。以降は、改めてご報告いたします。
ある日突然 ガスの訪問販売がやって来ます。
おもに関東方面の車番の車から、
自転車に乗り換えて回るようです。
このようなイメージでしょうか
どちらのガス屋さんをお使いですか?
〇〇〇ガスやわ
来てよかった! そこは、料金が2倍も3倍も高くて有名なんです!
検針票や請求書を見せてください。(津市白山町)
と個人情報を求めてきます。これが一番初めに交わす常套句のようです。
ハッキリとした虚偽の説明や、余りにもひどい誹謗中傷などや、ことわっても帰らないなどの迷惑行為があれば、消費者ホットライン(市役所)へご相談ください。188番、イヤヤとおぼえてください。
年間ならこんなに安くなります!
もし、今のガス屋さんが引き留める為に値段を合わせてきたら、
今までの分まで返してもらうように言ってくださいネ!
(!なかなか巧妙な言い回しです。
訪問販売になれていない追い詰められた既存のガス屋さんは、
慌てて値段を下げてしまい信用まで失ってしまうことがあるようです。
★件の安いというガス会社の料金に問題が無ければ良いのですが。)
このイラストは、断っても帰ろうとしない迷惑な訪問販売を表しています。
最終的に、せかせるように「委任状」※にハンコを求めてきます。
委任状には容易にハンコをつかないでください。よく確かめてから、委任せずにご自分で手続きをされたほうが良いでしょう。※
※「委任状」については、最後の方に神奈川県の県警と協会が共同で作成した注意喚起チラシの中で説明されていますので、そちらをご覧ください。
イラストは、契約書段階のイメージです。
ハンコをつく前に、冷静になって家族や知り合い、第三者に相談してみてはいかがでしょう。
LPガス(プロパンガス)新規獲得のための手段にはいろいろな方法があります。先ほども触れましたが、まず代表的な方法からご紹介しましょう。
「このガス屋さんは、この地域で一番高いんです!」
「高いガス料金を、だまし取られていたんですね!」
これは古くからこの業界にある常套句(じょうとうく)のひとつです。
★ガス料金表は現状1店で複数あります。料金表が、100種類以上ある中堅以上のガス会社がけっこうあるとも聞いています。どのガス料金表をもって高い安いと比較してくるのでしょうね?
当社では一般家庭用として、標準料金と標準外料金の2種類。他に工業用、業務用などを加えたら4種類ほどになります。
★当社で、過去にそのようなやり取りで転換されたお客様がありました。
ところが、一年程経ってから「取引を戻したい」と電話がかかってきました。
理由をお聞きしたら、「一年後に値上げされて、あんたとこと同じになった」というものでした。
ずいぶん消費者を馬鹿にした話ではないでしょうか。
★当社では、創業以来そのような販売は一度も行ったことはありません。
いずれ高くなることを隠して、うちは安いですと言って営業することはお客様を騙していることになりませんか?
★他にも実際にあった悪質なセールストーク等や、有効な対処法をご紹介しましょう。(ただし、すべての訪問販売が同じように言うわけではありません。)
- 「○○ガスは、もう廃業しました! この委任状にハンコをついてください。」(津市一志町・松阪市嬉野町、関東圏) (実際近隣であったことですが、虚偽は違法行為にあたります。証拠があれば訴えることも出来ます。後方の章にある神奈川県警察と神奈川県LPガス協会が共同で作成した注意喚起チラシには、実際に起きた逮捕記事が掲載されています。)
- 「お隣さんの名前を出して、○○さんも○○さんも先ほど当社と契約して頂きました! お宅も当社に変わっていただけませんか?」「この辺の方々には、当社にガスを変わっていただきました!」(津市白山町・松阪市嬉野町、関東圏) (事実かどうか確認したうえで、ご自身でよくお考え下さい。虚偽なら違法行為です。当社のお客様が不審に思いご近所に確認したところ、すべて虚偽でした。)
- 長々と居座り、断っても帰らない。(津市白山町、関東圏) (警察を呼ぶか、下記の相談窓口に目の前でご相談ください。当社でも構いません。)
- 「○○会社は、評判が悪くて皆さんがとても困ってるんです! そして〇✖△$&θ・・・」(津市) (次から次に出てくる誹謗中傷の一つです。この話を聞いたお客様は、「誰がそのようなこと言っていた、名前を言うてみ! ○○○○はそんなことあれへん。ええ加減なこと言うな!」と言って追い返してくださいました。それを聞いて、・・・涙で声が詰まってしまいました。)
- 「独居老人宅で、ことわっても何度もやってくる」(津市白山町、関東圏) (特定商取引法違反です。契約意志のない消費者に対し、同じ商品等を販売する目的で再訪問することは違法になります。対処方法としては、例えば、名刺をもらったうえで、はっきりと断わり、名刺に日付と断ったことを記入しておくとよいでしょう。明らかに違反している場合は、警察に通報してはどうでしょう。)
- 11時頃~夜20時頃まで、土日関係なく訪問販売はやって来ます。(津市) (「ウチは大丈夫、共働きで帰りが遅いから!」とおっしゃっていても、いつやってくるか安心できません。)
- 訪問販売「何故○○○○ガス屋が高いと思われますか? 配送を委託しているからなんです! 委託した分高くなるんですよ。」こう言われたお客様が、「そうなんや・・・。あんた所はどうなん?」と問い返すと、何も答えずに、聞こえなかったふりをして別の誹謗中傷を続けて来たそうです。配送委託については、業界の多くが配送コストを下げる為に共有化して利用しています。当該の業者も○○○○ガスへ配送委託しています。(笑) 軒先に配置するガスボンベには「軒先在庫」という税金がかかる事すら知らない、ガス業界とは無関係な人が訪問営業をしているのでしょう。(津市白山町)
共同使用している配送トラック
- 「取引中の○○○○ガス会社は、料金がいくつもあり、お客様ごとにガス料金が違うんですよ」 当社が信用のできない会社だと言いたいのでしょうが、先ほども触れましたが一般家庭用は2種類(「標準料金」と「標準外料金」※町内地域と僻地・難所に分かれます)、業務用料金、工業用料金等で約4種類あります。ガス料金の種類が少ない方です。訪問販売員は、とても身近にある例を出しているのかもしれませんね。(津市)(前述参照)
- 新聞料金が最初だけ安かった経験のあるお客様が、「最初だけ安くて、だんだん料金は上がっていくんやろ?」とガスの訪問販売員に聞いたところ、「そりゃ、ガスの配管工事していったら、ガス料金は上がっていくわな!」と、?よくわからない理由を言って、値上げしていく事を否定しませんでした。(津市)
- 訪問販売に対して、相手に気を使って「また考えておくわ!」は決して良くない対応と思われます。その気があると勘違いした訪問販売員が何度も来訪し、困り果てて「断る」と、突然態度が変わり大きな声で捨て台詞を言われ、恐怖を感じた方がいらっしゃいました。断る場合は、はっきりと断った方が先方に対しても良いでしょう。考える場合は、資料をもらってから、替わる時はこちらから連絡するから決して来訪も連絡もしないで欲しいと伝えてはどうでしょう。(津市久居)
- 委任状を取り下げたい場合は、訪問営業の委託を受けている別会社ではなく、当該のガス会社へ直接本人が解約の意思をお伝えください。もしくは、当社の「解約通知書」がありますので、自筆のサインと印鑑を押せば当社からFAX致します。
解約(クーリングオフ)の記入
- 訪問販売で、いやな思い、騙されたり怖い思いをしたり、しつこくて迷惑な思いをしたら、次章の連絡先に苦情の情報をあげてください。同様の被害者を出来るだけ増やさないためにも。
- ICレコーダー(録音機)は、契約時や、契約に至る説明内容を記録するのに有効です。あらかじめ告知してあろうと無かろうと(無断録音)、会話を録音する事は消費者が消費者自身を守る「証拠保全」として問題にならないケースがほとんどです。「不実の告知」(虚偽説明)などがあれば、契約は違法になり解約できます。刑事告発も可能になります。※違法なのは、第三者が当該者への承諾なしに録音する盗聴などです。(詳しくは関係法規をお調べください。)
- 最近では電話による勧誘も増えてきているそうです。(現在情報の収集中です。)
- 公益団体を思わせる名を名のり「○○の料金の適正化」などと称してプロパンガスの切り替えを勧める業者も数年前から増えています。PCやスマホニュース等にしきりに広告が出てきます。当社にも「お客さんを紹介するから、ガスを供給してくれないか」と、ある業者から問い合わせがありましたが、怪しかったので断ったことがあります。どうも彼らは「適正料金」をうたいながら消費者を仲介し、業者からの紹介料を得るのが仕事なのではないかと思います。公益法人なら、その団体の定款や組織図などの情報公開が行われているはずです。宣伝文句に惑わされずに、慎重に対応してはいかがでしょうか。(現在情報の収集中です。)
*お電話で、強引な訪問販売が来て迷惑しておられないか尋ねていますと、多くの方が「もう断った。あんたとこから替わらへん」と仰ってくださいました。
*ある高齢のご婦人は、途中で私の話を遮り「昔、バイクでガスを運んでくれた私の母と、他の店には替わらへんと約束してあるで絶対に替わらへん。安心しな」と言ってくださいました。
*「昔、会長さんにリフォームや上下水道の工事をしてもらった。お世話になったんや、替わりません。」
*「それはひどい悪口を言って玄関に入ってきましたよ。」「ついこの前もフェンスやドアなどを取り替えてもらって便利で助かってます。ですからウチは断りました。」 この方は、消費者センター(電話 188)へ苦情をあげてくださいました。
ありがたくて有難くて、うれしくて嬉しくて、
ありがとうの言葉さえ声にならず、感謝に耐えませんでした。
両親は既に他界しましたが、いまだに私と会社の事を助けてくれているように思えます。
訪問販売は、特定商取引法によって規制されています。
詳しくは、下のアドレスをクリックしてください。
http://www.no-trouble.go.jp/what/doortodoorsales/
びっくりするような安い料金を提示されますが、数か月、長くて1・2年で値上げするようです。
もし、現在一斉訪問販売しているガス会社がいたとして、いずれ本社のある他県で公表しているガス料金価格に値上げしたら、当社のガス料金より高いガス料金になります。 (2019年8月現在のHPによる比較、2020年7月現在も変わらないようです)
<料金表について、当該事業者が告知する一般的な料金表と、訪問販売用の料金表はすでに県の生活安全課等への説明は済んでおります。>
例えば新規事業者がガス顧客を新規獲得する場合、ブローカーなど第三者を雇うなど経費がかかる事が想像されます。
その膨大な投資に見合う利益がいずれ必要になるのは明らかなことではないでしょうか。
安いと思って取引先を替えたら、次第に高くなるという苦情の相談が寄せられるのはそのためだと思われます。
当初の説明通りずっと安いままならその会社をお勧めしますが、・・・それは難しいのではないでしょうか。
昔からある言葉ですが、うまい話には何かある! のです。
★「ずっと安い」と言うなら、契約書を交わしたほうが良いでしょうね。
実際そのような対応をされたお客様がいらっしゃいましたが、契約書を持ってくることは無かったそうです。(津市白山町)
下のチラシは、三重県警察と三重県LPガス協会が協力して作成した、
訪問販売に対する注意喚起チラシです。
「三重県警察」や「独立行政法人国民生活センター」が警告するのは、そんなトラブルに巻き込まれないように注意喚起しているのです。
三重県LPガスお客様相談所 ℡059-227-9905 ★業界を所管する経済産業省に情報が届きます。
三重県警察 ℡ 110番 ★悪質な度合いによっては警察へ。
消費者ホットライン ℡ 188番 ★少しの苦情でも上げてください。ほかの方の被害を食い止める為に。 http://www.kokusen.go.jp/map/
もしも事実に基づかない説明により契約してしまった場合、契約はどうなるでしょうか?
【不実の告知によるなどの不当な勧誘や、不当な契約条項は、取り消しや無効に出来ます】 消費者庁
「不当な勧誘」や、「不当な契約条項」をわざと結ばせたイメージです
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警察などにご相談ください!
一人で悩まずに色々な人に相談しましょう!
数十年前から、悪質な訪問販売と対峙し続けている神奈川県の情報をご紹介しましょう。
神奈川県警と、神奈川県LPガス協会が共同で作成した広報チラシです。
逮捕者が出た記事の引用注意喚起チラシから!
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訪問販売お断りのプレートやシールの取り扱いのお知らせ!!
1枚 880円税抜き
- 外壁面に貼れるアルミ表示プレートです。
- 素材:保護用フィルム、印刷用フィルム、アルミプレート、粘着テープ
- 仕様:耐水、耐光、裏面の両面テープは外壁面に貼れる強粘着です。
- W14.0cm×H9.8cm
1枚 537円税抜
- 日本国内の専門工場で製作しています。横14cm×縦7cm [Lサイズ] 高品質PVC(塩化ビニル樹脂シート)による抜群の耐候性。さらに耐久性能/耐候性能を高めるためにグロスラミネート加工を施しました。剥がれにくいように角丸加工を施工済みです。シールタイプなので届いたらすぐに貼付けできます!
- [チラシ・訪問販売一切お断り! 悪質な場合は即刻通報します]のハッキリとしたメッセージと[禁止マーク]の判りやすいイラストで悪質なポスティングを抑止します。
1枚 296円税抜き
- サイズ:3×14cm(角丸あり) 1枚入り
- 勧誘印刷物・チラシの無断投函はすべてお断り!
- 日本製 日本国内の工場で製作しています。 高品質PVC(塩化ビニル樹脂シート)による抜群の耐候性。剥がれにくい角丸加工。
上記商品は、当社で取り扱っております。
【役に立つ その他 重要な関係法規について】
★各消費者個人、各消費者団体、商工会、婦人会、サークル、老人会、自治会、市議会・県議会が消費者のために活用することが出来、各県のLPガス協会は業界の健全化のために出来ることなのです。
①新規獲得のためのとても安いガス料金には、問題が無いのですか?
☆「適正なガス取引についての指針」平成31年 (公正取引委員会・経済産業省)・・・・ 私的独占、差別的対価、不当廉売
詳しくはこちらのサイトからご確認ください。
https://www.jftc.go.jp/hourei_files/gas.pdf
☆相談・届け出・申告の窓口はこちら
http://www.soumu.go.jp/main_content/000476660.pdf
☆インターネットによる申告 独占禁止法違反被疑事実についての申告はこちら
https://www.jftc.go.jp/soudan/denshimadoguchi/cyuidokkin.html
②15年前から続いている悪質なガスの訪問販売について県警や国民生活センターが注意喚起しているが、なぜガス会社名を公表しないのでしょうか?
☆「情報公開制度」 総務省
http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/gyoukan/kanri/jyohokokai/gaiyo.html
☆下は、よくわかる情報公開制度 手続きや流れ、記入方法や窓口を紹介しています。
http://www.soumu.go.jp/main_content/000476660.pdf
★上記を参考にして、「独立行政法人 国民生活センター」(消費者庁)に情報公開請求することも可能でしょう。
③悪質な訪問販売員(ブローカー)を15年以上使用し続けているガス企業に対し、何故所管である経済産業省が指導注意・拡大停止命令や、企業名の公表をしないのでしょうか?
また、膨大な費用をかけて、強引な転換後かえってガス料金が高くなっていないのでしょうか? 調査は行っているのでしょうか?
経済産業省へのお問い合わせ先はこちらから
https://www.meti.go.jp/intro/consult/a_main_01.html
☆LPガスの悪質な訪問販売に関わる内容で、過去に所管するLPガス企業に対して指導や改善命令等を行った記録の情報公開請求する場合は、こちらをご覧ください。
https://www.meti.go.jp/intro/consult/disclosure/data/a_sub02.html
神奈川県が取り組む、悪質な訪問販売 撲滅!かながわ宣言は、こちらから
http://www.pref.kanagawa.jp/docs/r7b/sengen/top.html
最 終 章【この国のあり方について・・・経済・財政政策の誤謬!?】
★経済産業省は、以上お話してきた悪質な手法を15年以上行い続ける企業に対して、注意・指導もせず企業名も公表していません。そこまでして強引にLPガスの「自由化」を推し進めるのは一体なぜなのでしょうか。もちろん他の業界も同じ事が起きていて電力業界も同じです。
また、財務省はデフレが続くなか消費税増税を断行させました。信じられないことですが、何故でしょうか?
日本が抱える「大いなる誤謬(ごびゅう)」として、当社では以下のように分析しています。
★驚きを承知の上で、結論から申し上げましょう。
政府・財務省官僚が推し進める政策は、日本の国民を、一部の「富裕層」と、その他大勢の「貧困層」に分断しようとしています。・・・誰も自覚していないかもしれませんが。
富裕層には、超大企業、富裕層、政治家。そして官僚等が含まれるのでしょう。貧困層には、それ以外のすべての国民が入ります。
昔から「自由」という言葉には、誰も異論をはさめない力がありました。人間に対する基本的な「尊厳」が含まれていたからです。しかし、今はそうではなくなったのです。今まで身近にあった自由競争と、今行われている新しい「新自由主義」の競争とでは、根本的に破壊力が違っているのです。人に対する尊厳が失われていると言って良いでしょう。
以下にその経緯をご説明しましょう。
時代はさかのぼり、1980年代からイギリス(サッチャー政権)とアメリカ(レーガン政権)に「新自由主義」が胎動しました。
アメリカでは、「新古典派総合」学説(主にケインズ学派)をもとに行ってきましたが、ベトナム戦争による財政赤字、石油危機による輸入インフレ、経済の低迷による失業率の増加などと「不況インフレ(スタグフレーション)」が起きました。そこで変革が余儀なくされたのです。
累進課税で富が増えない一部の富裕層(ネオコンと呼ばれるグループ)が「新自由主義」思想経済を取り込み、ロビー活動の結果アメリカ国内で導入されるにいたりました。
この新しい思想は革新思想であり、保守的価値に対する破壊思想であることを押さえておいてください。
その後小泉・竹中路線がその「新自由主義」思想経済を日本で推し進めました。「構造改革無くして成長無し!」「民間で出来ることは民間に! 郵政民営化に反対する者は、抵抗勢力だ!」に日本の国民はすっかり騙され、拍手喝さいし酔いしれていたのです。(大手広告代理店の指示通りに「B層」と言われる人々をターゲットにした結果、選挙で思惑通りに大勝しました。)
それ以前から消費税導入・増税でデフレ状態でしたが、地方への交付金は減らされ、さらにデフレから脱却できなくなりました。特に公共工事の大幅な削減により土木建築業の衰退は甚だしいものがありました。
それでも小泉人気はその後も長く続き、日本の保守勢力は自覚なく革新思想と結びつき、「改革、改革」と連呼するようになりました。
主流派経済学となった「新自由主義」とは、何か。提唱者は、ミルトン・フリードマンです。
法人税減税政策により大企業が巨大化し、同じく富裕層の所得税減税が行われ、旺盛な自由市場を作り弱肉強食の社会を作り上げました。
「市場」が何よりも最優先され、大きな政府から小さな政府になって企業を管理しなくなり、大企業が得た利益が国民の上にしたたり落ちるように「トリクルダウン」し、国民に富が行き渡るという思想でした。
フリードマンは、迫害から逃れる為に家族と共にアメリカに渡って来たユダヤ人です。彼は、人間の思想や価値を嫌い、「市場」にこそ希望を抱いたのです。
結論から言えば、「トリクルダウン」はどこにも起こりませんでした。したがってイギリスも、アメリカも財政政策に失敗しました。そしてアメリカは対外純債務国に陥りました。
ミルトン・フリードマン氏
日本がこの思想に影響を受けたのには理由がありました。つまりアメリカから「年次要望書」が突き付けられていたのです。その時の年次要望書の中身は、「日本財布論」とアメリカで呼ばれている内容でした。
日本のデフレは現在まで長期化し、「プライマリーバランスの黒字化」(政府の支出を減らし赤字を無くすこと。これは、国民の貧困化につながる最悪な行為です。)の方針や消費税の増税で、景気は悪化し国内への投資機運を無くしました。
そして日本の富である郵貯「数百兆円分」(日本人の血と汗で積み上げた富が)が郵政民営化されることによって、アメリカ企業に投資される構図が出来上がってしまったのです。
これが、日本財布論の中身です。小泉総理大臣(当時)が行った構造改革は、アメリカからの要請に伴ったアメリカへの投資でした。
特記すべきことはもう一つあります。
『日本で公共投資として活用されている「郵貯マネー」を日本に使わせないようにして米国で使おう』という趣旨の論文の執筆者ケント・カルダーという政治学者は、今も対日戦略の要職についています。彼は竹中平蔵氏を親友と呼ぶ仲にあります。
写真はケント・カルダー氏と竹中平蔵氏
経済評論家の三橋貴明氏は、自らのブログの中で次のように公表されています。
財務省主導に立ち向かう意思を伝える為に、積極財政を主張する方々(教授・評論家・参議院議員)と食事会が催された。
安倍総理は、森加計問題をリークしたのが財務省であることも彼らに打ち明けた。
★このLPガス(プロパンガス)業界における「自由化」は、所管の経済産業省により積極的に推進されています。
電気・都市ガスの自由化を含め規制のなくなった自由競争はいずれ国を衰退化させるでしょう。待てど暮らせどトリクルダウンの甘い汁はしたたり落ちることもなく、いずれこの国から中間層はいなくなり、1%の富裕層と99%の貧困にあえぐ国民に色分けされるようになるでしょう。新自由主義の目的は、「市場に選ばれた人間が頂点に立つ」ことだからです。
このまま行けば日本も必ずそうなると私は危惧しています。イギリスのサッチャー政権もアメリカのレーガンもみな大失敗して政権を追われました。大国が失敗を証明してきた「新自由主義」思想経済を今なお推し進めている日本は、早く政策の方向転換を目指さなければなりません。
そして最も害悪なことは、構造改革等で規制が解き放たれ、「何をやっても良い自由競争」(新自由競争)の世界は、奪い合い国民の倫理観を破壊するようになるのです。国が一番やってはいけない事ではないでしょうか。
そして確実な格差社会が訪れます。
明治時代、渋沢栄一の「経世済民」の意味する所は、「我も富み、人も富み、しかして国家の進歩発達をたすくる富にして、はじめて真正の富と言い得る。」。新自由主義思想がこの国を侵食するまでは、日本中でこういう感覚を持ち合わせていたと記憶しています。
今この国の行き先を決めるのは、アメリカでも無く官僚でも無く一部の思想家でも無く、「主権者(有権者)」一人一人の強い意志であると思います。