レ・ミゼラブルから読み解く、TPPと男系絶対派。
フランス革命から紐解く、TPPと男系天皇絶対派。
フランス革命とは、(ウィキペディアから引用)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B9%E9%9D%A9%E5%91%BD
こういうものでした。
──自由、平等、友愛(同胞愛)──革命原理
──長い間「博愛」と訳されてきたが、誤訳である。この場合の「友愛」もしくは同胞愛を意味するものは、自由と平等を標榜する人達に向けられる言葉であり、それ以外の人達には向けられることは無かった。
フランス革命から派生したものは、
共産主義、社会主義、全体主義。
革命思想の原理を現実化させようと対立したのが、東西冷戦であったという分析です。
この分析は正しいでしょう。
つまり、東側陣営(ソ連、中国、ポーランドなど)の思想は、「平等」に重点を置いたもの。
逆に西側陣営(アメリカ、戦後の日本)の思想は、「自由」に重点を置いたもの。
東西冷戦とは、フランス革命の原理の中での、平等陣営と自由陣営の戦いだったというものです。
決して保守思想と革新思想の戦いなどではなかったのです。
アメリカは、革命国家であり中国と同じ左翼国家なのです。
平等を重要視すると、抑圧で統制され、経済面も平準化され活性化を持たない。
言論の自由は奪われ秘密主義に陥り、為政者と国民側に格差が出来る。
自由主義を重要視すると、果てしなく自由競争が起き、すべて自己責任で国民の間で激しい格差が起こる。
競争に負けた弱者には、医療を受けることさへ権利がなくなる。平等は失われる。
TPPについて──
小泉・竹中路線の構造改革という自由競争推進は、
フランス革命を経た、アメリカの革命思想に由来している。
安倍自民党は、この路線上にあり、今までの自由主義を
新自由主義の国家に格上げするべく、アメリカ化に邁進する。
共産主義が世界を共産化しようと企てたように(コミンテルン)、
アメリカは、世界をアメリカのような国にしようとしている。
──イラクを武力で自由と民主主義の国にしようと戦争に踏み切った。
だが大義であった大量破壊兵器は、未だにどこにも見つかっていない。
それどころか、イラクはフセイン時代よりテロが横行し秩序もなくなり、遥かに酷い国に陥っているではないか。
<理性を絶対視し、理性に基づけばあらゆる社会の改造や暴力も正当化しうる> アメリカの理屈で言えば、イラクは破壊されても仕方ないのであろう。アメリカは平然と兵を引き上げていく。
当時日本は、完全にアメリカに荷担した。アメリカのポチと成りはて、明治維新の高き志はいずこへか消えた。
聖域無き関税撤廃を前提とするTPPは、世界アメリカ化の端緒となるであろう。
今までの日本で何故いけないのでしょう。
過ぎたるは及ばざるがごとし。
自由過ぎてもいけないし、平等過ぎてもいけない。
両者をうまくバランスをとって来た、すぐれた国家を失う必要は無いはず。
次ぎに、男系絶対派について──
<理性を絶対視し、理性に基づけばあらゆる社会の改造や暴力も正当化しうるとした>
上は革命の原理の一つ。
女性天皇を全力で阻止し、神武天皇に繋がる男系天皇に固執する人々(男系絶対派)の、
論理的支柱の一つが、「Y遺伝子」説です。
確かにY遺伝子を遡れば、神武天皇にたどり着きます。
しかし皇祖である天照大神(女神)には、たどり着くことが出来なくなります。
合理的な理性では、「宗教性」にたどり着くことが出来ないのです。
宗教をも超えることが出来ると考えることこそが、革新(革命)思想の一部だからです。
国会が議決する(戦後憲法)のでは無く、
本来あるべき姿にお戻しし、陛下にご裁断を委ねることこそが、
宗教としての皇統に対する国民の対応ではないでしょうか。
保守と言われる人達の中には、
信じられないぐらいアメリカ化が進んでいる人達が多くいます。
アメリカは必ず日本を守ってくれる。世界も良くしてくれる。
中国や北朝鮮もおとなしくさせてくれる。
だからアメリカの言うとおりにしよう!と。
そして魂も、アメリカの本質、革新思想に取り憑かれ、
本当の意味で日本を保守する人が少なくなってしまったのではないでしょうか。
となると、自由民主党は保守なのか?
そもそも日本に保守はいるのか?
戦前はどうだったか?
いわゆる自称保守は保守なのか?
つれづれに考えていきます。