坂の上の雲(3)
壮大なスケールで描かれた
NHK「坂の上の雲」最終回。
世界最強とうたわれた
ロシアのバルチック艦隊を、
秋山真之中将考案のT字戦法で完勝した。
司馬史観は、昭和の戦争と比較して、
明治の戦争を「明るい」と表現する。
停戦交渉に乗り出した、
アメリカのルーズベルト。
日本国民にとっては不本意な
結果になったが、やむを得ない。
♪ルーズベルトーの、ベルトが切れて・・・♫
実はそれよりも
重大なことが起きつつあった。
世界は、
ロシアとの戦争で日本が互角以上に戦ったその時から、
日本に対して考えを改めたこと。
その後、アメリカは「オレンジ計画」
を策定し始めた。
対日戦争シミュレーションのこと。
そのオレンジ計画を、最終決行した大統領は、
皮肉にも、ルーズベルトであった。
坂の上にあった雲の実態は、
アングロサクソンの夢見る、
植民地帝国主義による、
アジア・アフリカからの搾取による幸福であったはずだ。
それに引き替え、日本の植民地経営方法は、
国内から持ち出す支出が多く、
内地より朝鮮半島や台湾の方が、
よりインフラ整備に資金が投入された。
そして内地同様の教育がなされたこと。
世界であり得ないことをしてきた。
アングロサクソンの行った植民地の愚民化経営とは、
実に真逆であった。
そののち、戦後の日本が経験した
高度経済成長の線上にある坂の上の雲は、
戦後流入したアメリカ製のスタンダードであった。
その頃はまだ中流層が過半数存在していたが、
現在はどうか?
もはや「新自由主義」(むき出しの弱肉強食)の段階に突き進んだ、
アメリカの言いなりにTPPに参加したら
アメリカの現状をもっと進行させた、一握りの富裕層と、
その他大勢の下流層ばかりが出来てしまうように思えてならない。
まるで中世の世に逆戻りするのではないだろうか。
幸せであるはずがない。
さて、明治の英雄達に
ふたつの質問があると言った。
二つ目の質問。
この後我々の求める雲は、
日本流価値観が作り上げる
何かだと思えてならないが、
それがいったい何なのか分からない。
出来ることなら、教えをこいたい。
私の周りに誰も憶えている人が
居なくなってしまったから・・・