『海角七号──君想う、国境の南』台湾映画
DVD『海角(カイカク)七号──君想う、国境の南』を、
観ました。
この映画は、台湾で2008年に公開されました。
映画の予告編です。
台湾映画では、過去最高の興行収入を上げました。
”海角七号観た?”が、挨拶代わりになるほどの
社会現象を巻き起こしたそうです。
日本人の歌手中孝介が出演しています。
実際観た私の感想は、
異文化であるためか、
本題の終戦時に書かれた恋文について、
なかなか出てこないし、
とても入り込みにくかったのです。
・・・最後から30分頃までは・・・
素人バンドの設定で、
主人公をはじめとするメンバーの
練習演奏が、全然良くない。
映画全体の流れ方が、
冗長で、
破天荒な人物像が、
青年が何に怒っているのか、
よく分からなかった。
しかしクライマックスに至って、
総てを納得してしまう展開になりました。
実はアーティストして有名な方々が、
素人として出演してたのです。
感動です。うまい!
そして日本人アーティストとして出演した
中孝介さんが、やはり良い!
出演のさせ方が、またうまい!
恋文を書いたのは教師であった日本人の男性。
宛名は、台湾人の女子生徒。
彼女も特別な感情を抱いていたのです。
彼は、最後まで恋文を大切に手元に置いていました。
彼の死後、彼の子供が遺品の中に見つけ、
昔の宛先名でその女性の元に恋文を送りました。
今は使われていない宛先、
小包は届きません。
主人公の青年阿嘉(アガ)によって、
ついに探し出された彼女の元に届きます。
それは、年老いた彼女のそばにそっと置かれました。
長い歳月をかけて、
愛する想いが届いたのです。
演出は、その辺りには深く入り込ませないで、
それぞれの心の中に共通する何かに
ゆだねるように、
あたたかく感動を揺さぶらせます。
じつにあっさりとした演出です。
そして、
舞台で放たれる素敵な演奏と歌に感動するのです。
中孝介の使い方が後になってわかります。
面白い演出でした。
過去、現在、未来が一つになる。
台湾の風土や食べ物になじむには、
少し時間が必要でしょう。
この映画の良さを発見できない人もいると思います。
けっしてお薦めすることはしません。
私は台湾に恋しているのですから。